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執筆者の写真musashi ishikawa

日々の考え事(の一部)


皆さまこんにちは。ピアニスト石川武蔵です。

前回の更新からだいぶ間が空いてしまいましたね。

(いつものことですね)

先月は個人的なことで忙しく、ブログのことをすっかり

忘れていました。目の前に現れてくれないとタスクの存在が

頭からすっぽり抜け落ちるタイプなので、前回自分が

更新してから1週間ほど経った時に、スマートフォンの

通知のように視界の端にポップアップが出てきたら良いのにな

と思う今日このごろです。(自分でリマインダーを設定する

とかは…ちょっと違いますね)

…クラシックの演奏会っていうのは、基本的に感動体験を売る

わけなのですが、他のどのような表現でも共通するように感動

させるのって技術がいりますよね。たまに、本人の気迫が伝わって

来ると良いとか、想いの強さが、というアドヴァイスを演奏家に

している方々を見かけますが、気迫も想いも大抵の演奏家が十分に

持っていますし、そういう風に見せるのが上手い人がそうやって

演奏しているように見える或いは聞こえるということです。

身も蓋もない話ですみませんが、役者で考えれば理解しやすいと

思います。最近黒幕としてボス扱いされる役どころの多い香川

照之さんが現実世界で黒幕としての側面を持っているわけでは

ないですよね。

…職業病というか、クラシック演奏家がクラシックの演奏会に

行っても批評的目線を持ちこそすれ感動体験を味わおうと思って

チケットを買うことの出来る、出来た人々はなかなか少なく、私も

残念ながらそれに漏れない性質の人間ですので、他分野の芸術から

なるべくそれを得ようと心掛けています。

最近の主たる摂取分は映画です。映画にもクラシック演奏と同じように

文脈や表現の技術の歴史がありますね。大体長めの演奏会か、それより

ちょっとだけ長いくらいの時間で1本終わるので結構な勉強になります。

ただ、1本の映画を撮るのに、インディーズのものでさえクラシックの

演奏会とは比較にならないくらいのコストが掛かっていて、更にプロ

モーションにも莫大なお金を掛けているわけで、これらと比べてしまった

ら我々のやっていることはどうにもこうにもなあ…と毎度決まったように少し

落ち込むのですが。

手前味噌になるので自分の演奏がどうとかは言えませんが、質として

素晴らしいものでもたくさんの人に聴かれないと意味がなくなってしまうので

そのあたりをどうにかオーガナイズ出来る存在が居ると良いのですが。

誰かクラシック好きで石油王とかいらっしゃいませんでしょうか?

自分の家の庭から石油が際限なく湧いてきたらむしろ私がやりたいくらいですね。

長くなってしまったのでこのあたりで。ではまた次回のブログまでさようなら。


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