皆さまこんにちは、ピアニスト石川武蔵です。
何か良さそうな選択肢が幾つかあって、どれを選んだらいいのか
分からないことってありませんか?バタフライ・エフェクトという
言葉があるように、一つの差異が将来的には大きな差が出てくるよう
に感じられて、イマイチ決断力が鈍ってしまうことってあると思うの
です。その時に正しい選択をしたと信じるに足る根拠を簡単に発見
出来るほど、自分が人生においてのエキスパートであるとは思って
いない(なにせまだ30年のキャリアもないのですから)ので、悩み
ながら進んでいくしか無いだろうと、よく言えば割り切って、悪く言えば
諦めて日々を過ごしています。
こういう決断をする際に助けになってくれるのが友人であったり家族で
あったり仕事仲間であったりするわけですが、最終的な決断の責任は
自分にかかってくるわけで、判断の是非に人を巻き込まないというのは
自分のポリシーでもあります。
僕は趣味で将棋を少し嗜むのですが、このゲームは完全情報ゲーム
で、しかも助言は当然タブーですから、全ての着手の責任は自分で
取るように出来ています。しかも最後にミスをした方が負けるという
限りなく残酷なゲームで、更にゲームの終盤になればなるほどミスの
罪が大きくなる、謂わばプレッシャーがどんどん増大していくゲーム
ゲームです。
勝っているゲームで最終盤のとんでもないミスで大逆転されたことは
1度や2度ではすみません。しかしミスした責任は自分にある。これを
受け入れられるようになるまでが非常に苦しい趣味なのですが、上達
の糧になると信じて、自分の大悪手を検証して2度とそれらのミスを
犯すことのないように勉強するわけです。
一生のうちに何百局、何万局と指すことのできる将棋と違って人生は
一度きりですから自分の人生の感想戦をするのはきっと最期の瞬間
なのでしょうが、その時に悔いがないように生きるのはもちろん、
自分の決断に自分で責任を持ち続けて生きていきたいなと思う今日
この頃です。
2月18日と3月11日の南麻布セントレホールでのリサイタル、まだまだ
チケットございます。どしどしご応募ください。